うつ病
うつ病は憂うつ感や無気力な状態が長期間回復せずに、日常生活に支障をきたすようになってしまう病気です。しかし、多くの人がこのようなうつ病の症状を気持ちの持ちようと考えてしまうようです。そして、そんなやる気の出ない状態に焦り、さらに無理をして症状を悪化させてしまいます。
もう少し簡単にいうと、うつ病はこころのガソリンが切れて元気がなくなった状態です。ガソリンが切れた状態で車を走らせ続けると車は間違いなく壊れます。うつ病も同じです。こころやからだの様々な症状はガソリンが切れているというサインです。これを無視して無理したために、からだの一部が故障してうつ病になったと考えてみてください。
うつ病でやる気が出ないなどの状態が続いているのは、あなたのこころが弱いからでも、甘えているわけでもありません。ストレスなどによって、セロトニンやノルアドレナリンなどの脳内の神経伝達物質の働きが悪くなり、それによってうつ病が起こるといわれています。“セロトニン”と“ノルアドレナリン”は脳の中で、意欲や活力などを伝達する働きをしているため、この働きが悪くなると憂うつ感などを引き起こしてうつ病の症状があらわれるようになります。そのため、治療でこの脳内神経伝達物質のバランスの乱れを修正することで、うつ病を改善できるのです。

ウイルス性肝炎
急性肝炎、慢性肝炎など肝疾患の原因となるウイルスとして、A型(HAV)、B型(HBV)、C型(HCV)、D型(HDV)、E型肝炎ウイルス(HEV)があります。HAVとHEVは主として経口感染性で発熱、全身倦怠感、下痢などを伴った急性肝炎(A型肝炎、E型肝炎)を発症します。
HBVとHCVは血液を介して感染するウイルスで、急性肝炎及び慢性肝炎(B型肝炎、C型肝炎)を引き起こします。B型肝炎は感染年齢によって予後が異なり、成人の感染ではそのほとんどは一過性の急性肝炎を発症した後治癒しますが、乳幼児の感染ではキャリア化し、慢性肝炎を発症します。
C型肝炎は成人の感染でも高率に慢性化し、数十年かけて肝硬変、肝細胞癌へと進展することが知られています。HDV感染によるD型肝炎は、B型肝炎とともに存在しますが、この場合、肝炎はより重症化します。

ウイルス性脳炎 単純ヘルペス脳炎
ウイルス性脳炎は、単純ヘルペス、エンテロウイルスおよびムンプスウイルスの直接的な侵襲による発症とインフルエンザ、麻疹(はしか)、風疹、水痘ウイルスのアレルギー性機転によって発症する場合があります。
単純ヘルペスウイルス(herpes simplex virus:HSV)は1型(口部ヘルペス)、2型(性器ヘルペス)に分けられますが、小児・成人の急性脳炎は重篤(じゅうとく)で通常HSV-1に分類されます。2型では良性の髄膜炎、脊髄炎が一般的です。側頭葉・大脳辺縁系が好発部位で、出血性壊死(えし)傾向が強くみられます。

ウイルス性脳炎 日本脳炎
脳炎はウイルスによって脳の実質に炎症をおこす感染症です。ウイルスが直接脳に感染する一次性脳炎、即ち単純ヘルペス脳炎や日本脳炎などのものと、他の臓器の感染後にアレルギー性機序が関与して起こる二次性脳炎(インフルエンザ、麻疹、風疹、水痘など)に分類されています。急性、亜急性、慢性と様々な発症のケースがあります。

ウイルス性出血熱 エボラ・クリミア・コンゴ出血熱
ウイルス感染症には、出血を伴う症状を呈するものが数多くあるが、特に、エボラ出血熱、マールブルグ病、ラッサ熱、クリミア・コンゴ出血熱の4疾患 (表1)
は、患者からの二次感染によりしばしば大きな流行をおこす。
エボラ出血熱、マールブルグ病、ラッサ熱は、アフリカのサハラ砂漠以南に分布し、クリミア・コンゴ出血熱はアフリカ、東欧、中東、中国西部と広く分布する。いずれも、臨床的には、発症初期には突発的な発熱、頭痛、咽頭痛等のインフルエンザ様の症状を呈し、重症化すると出血、ショックによりしばしば死に至る。ウイルス感染者やウイルス性出血熱患者の血液や体液、排泄物を介してヒトからヒトへ感染するため、院内感染や家族内感染により大流行が発生する。他の重篤な出血性ウイルス病とはこのヒトーヒト感染の有無により区別される。
日本ではこれまでラッサ熱患者が1例報告されているのみであるが、出血熱ウイルスの潜伏期の感染者が帰国または日本に入国後発症する可能性があり、検疫上重要な感染症である。伝染病予防法にかわって平成11年4月から施行された「感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律」(感染症新法)では、ウイルス性出血熱は、ペストと並び最も危険な感染症として一類感染症に指定されている。また、エボラウイルスとマールブルグウイルスは、輸入サルを介して国内に侵入する可能性もあるため、平成12年1月より成田、関西空港の動物検疫所内にサル検疫施設が設置され輸入サルの検疫が開始されている。

ウイルス性出血熱 腎症候性出血熱
腎症候性出血熱は、ハンタウイルスによる熱性の腎疾患で、流行地域は極東アジア(中国、数万例/年)と北欧・東欧(数千例/年)ですが、ユーラシア大陸全域に発生があります。わが国では1960〜70年代に発生が報告されています。現在は流行はありません。

ウイルス性出血熱 デング熱/デング出血熱
フラビウイルス科に属するデングウイルス感染症で、蚊によって媒介される。
2〜15日(多くは3〜7日)の潜伏期の後に突然の高熱で発症。頭痛、眼窩痛、顔面紅潮、結膜充血を伴う。発熱は2〜7日間持続(二峰性であることが多い)。初期症状に続いて全身の筋痛、骨関節痛、全身倦怠感を呈する。発症後3〜4日後胸部、体幹からはじまる発しんが出現し、四肢、顔面へ広がる。
症状は1週間程度で回復する。血液所見では軽度の白血球減少、血小板減少がみられる。出血やショック症状を伴う重症型としてデング出血熱*があり、全身管理が必要となることもある。ヒトからヒトへの直接感染はないが、熱帯・亜熱帯(特にアジア、オセアニア、中南米)に広く分布する。日本国内での感染はないが、海外で感染した人が国内で発症することがある。

ウイルス性出血熱 マールブルグ病
1967年、西ドイツのマールブルクとフランクフルト、ユーゴスラビアのベオグラードにポリオワクチン製造・実験用としてウガンダから輸入されたアフリカミドリザルにかかわった研究職員や清掃員など25名が突如発熱、うち7名が死亡するという衝撃的事件が発生。原因はマールブルグウイルスというこれまでに知られていないウイルスによる出血性感染症であった。その後も中央アフリカで散発的な発生が見られているが、エボラ出血熱ほど急激に感染を拡大するウイルスではないようだ。しかし、2005年4月にアンゴラで大量に感染者が続出し300名前後が死亡したため「散発的な感染しかない」という点について疑問が出てきている。

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